脱力生活くらぶ

50代専業主婦 ゆるく生きてゆく

アパート探しに大阪へ

息子のアパート探しで大阪に行ってきました。大学が地方に試験会場を作って来てくれた受験だったので、今回が初めての大学訪問でした。

受かってから初めて実物を見たなんて、呑気過ぎるでしょうか。

「うわーすごい!大きいなぁ」舞い上がる親子。はしゃぎ、そして速攻で迷子に。

校内が大き過ぎて、目的地の大学生協が探せない。アップダウンの多い校内をさまよいながら、「自転車がいるよな」と何度も弱音を吐く私。泣いていたかもしれません。

「可哀想に」と言って、息子が私の荷物を持ってくれた。地図は読めぬが優しい男だ。

こんなヨレヨレな人々の為に、校内にトロリーバスを走らせてくれてもいいのかもしれない。

それにしても、どこへ行っても手入れの行き届いた木々が美しい。どこかの公園に来たみたいに校内の植え込みは全てビシッと角刈りにカットされている。きっと、庭師をたくさん召し抱えているに違いない。

財力…。見せつけてくれるじゃない。

その日、私は2万歩歩きました。

実家では、両親と姉、甥、姪がお祝いをしてくれました。皆、口々に言います。

「自分の名前(超簡単)も間違えて書いてた子やのに、大学に行くねんなぁ」

「連絡帳も間違いだらけで何書いてるかわからんかったもんなぁ、あれは面白かった」「穴ばっかり掘ってたのになぁ」など、残念エピソードが出てくる。そうだったそうだった。

「子どもは遊ぶのが仕事やねんで」と私に言われて育った息子は、当然勉強はしない。来る日も来る日も砂場で穴を掘りました。

二階の部屋から公園がみえるのですが、作業員(友達)が増え、道具(庭用シャベル)が増えながら毎日一生懸命掘っています。穴掘りは飽きることなく何年も続きました。あれが井戸ならとっくに水が出ていたと思う。惜しい。

なぜ彼らはあれほどまでに穴を掘ったのか。本能か。

中学生になっても「やる気スイッチ」は見当たらず(探してもいない)、高校生になって幻のスイッチはONされた。

人はその時期が来たらすべき事をするものなのかもしれないなぁ…なんて横で見ていて思う。

そんな息子に父が尋ねます。「大学で、どんな勉強するねや?」

どうやら学部を聞きたいようです。

「政策創造学部やねん」と息子。

「けいさつ?」と父。耳が遠いのです。

「違うで、政策創造学部やで」と息子。

「けいさつしょうぼう学部?」と父。

ダメだこりゃ。

警察消防学部だなんて、そんな独創的な学部を聞いたことございまして?ないですわよねぇ。

最後は字に書いて見せていました。

私、わかったかもしれない。「ご長寿クイズ」のお爺様とお婆様が、なぜおかしな回答をするのか。おそらく耳が遠いんだと思う。

今週末もアパート探しは続く。

めっきり大阪が近い。