脱力生活くらぶ

50代専業主婦 ゆるく生きてゆく

だから桃は買わないんだったわ

私は見たもの聞いたものに影響されやすい人間であるらしい。

「母ちゃんは、マツコが食べてたものを絶対に後で買いに行くもんなぁ」と息子に指摘され穴があったら入りたい気持ちになったところだし、コンビニおにぎりをモリモリ食べている動画を見たその週末、自分もおにぎりを買いに行ってしまった話を過去記事でも書きました。

 

datsuryokuseikatsu.hatenablog.com

 

この夏、テレビで桃を食べている映像を見てからは、頭の隅にずーっと桃がありました。普段は買わない桃ですが、今年は食べておかねばきっと後悔するに違いない。

ということで買ってきました。愛知県豊田市産の黄色い桃。黄色い桃は初めてです。

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私が桃を買わないのは皮を剥いて出すのが面倒くさいからなのですが、これにはひとつ策がありました。

夫にも包丁を持たせればいいのです。自分の分は自分で頑張って剥いてねってことです。今までこれを思いつかなかったなんてどうかしていました。

私はやさしいので、よく切れるほうの包丁を夫にゆずります。「関の孫六」です。

「孫の関六」と母が覚え間違えて話しているのを聞いて震えあがったことがありますが、三徳包丁の「関の孫六」です。トマトの皮もスーッと切れるように研いであります。

包丁を持たされ焦る夫。初めて包丁を持たされた人類はこんな風に戸惑ったのかもしれない…。そんな感じだった。

「これで自分で剥くの?」と小さい声で私にたずねます。自分で剥かされるのは生まれて初めてなのです。

「切ってから剥いてもいいし、剝いてしまってから切ってもいいと思うけど、やりやすいほうでどうぞ」とだけ言い、私は自分の桃に集中です。

獅子は我が子を千尋の谷へ突き落とすのです。

黄色い桃は果肉も黄色く、桃なのにマンゴーくらいのねっちり感があって甘かった。当たりだったわぁと思いながら美味しくいただきました。

ちらっと夫のほうを見ると、まだ4分の1ほど食べただけで桃と格闘中でした。

こういう人は、桃食べ放題なんかには絶対に行ってはいけないと思う。

自分の桃はルンルンで剥いたのに、人の分となると急に面倒くさくなるなぁと思いながら、結局私が剥いてひとくち大に切りました。

そう、谷へ落とした我が子を簡単に拾い上げてしまったのです。私には辛抱強く見守るという忍耐力がありませんでした。というより桃が気の毒だった。

あぁ面倒くさい、だから桃は買わないんだったわ。

onoesanがキュウリと潔くさよならしたように、私も桃とお別れしようと思います。人の分の皮を剥くのが面倒くさいというふざけた理由で恐縮ですが、もうこれで最後にしたい。

さよなら、桃。今までありがとう🥹 あなたの美味しさを忘れない。

 

あ、でも剥いてくれたら喜んで食べますけどね。

あ、それと息子のためになら剥きますけどね。