思わぬところで骨折してしまった人の話をラジオで聴きました。
冷蔵庫からマヨネーズ(開封したて)を出した時、うっかり足の指の上に落として指を骨折したというものです。
するとその方の旦那様が理系で、落ちたマヨネーズの重力の計算をしだしたというのです。
理系だなぁと思いました。
うちにも理系夫がいるのです。
技術のおじさんです。
「わからんでもないなぁ」と夫が言います。計算してみたくなると。ついでに圧力も。
でもこの場合、どれだけの力で足にマヨネーズが落ちたか教えてくれるよりも、
「大丈夫?痛かったやろ」と言ってもらえる方がモテるということを、ちゃんと息子には教えました。
そこ、間違ってはいけない大事なとこです。
ある朝私が起きると、夫が斜め上の空中をじーっと見ながら何か考えていました。
いつもの考える時のポーズです。
手は何やら結んでいるゼスチャーをしています。
机の上には、広告の裏に描いた図形の展開図があります。
「何書いてるん?」と聞くと、
「古新聞を縛るのに、どうやったら上手く縛れるか考えてた」と言います。
ただ古新聞を縛るだけですのに展開図まで描いて。
これはもう職業病でしょう。
「適当でも上手く縛れるで」なんてヤボなことは言わず、「へえ…」とだけ言い、面白いのでそっとしておくことにしました。
地震の時も理系夫は計算します。
最初の地鳴りから揺れ出すまで、何秒かかったかを数えています。
それでどのくらい離れた場所の地震か距離がわかると言うのです。
そして、ほぼほぼ当ててきます。
要らぬ特技です。
私はペーパードライバーなので全く車を運転しません。
シフトレバーを見て「Nって何?」と姉に質問した時に、「運転はもうやめときや」と静かな声で止められて以来、乗ることを諦めました。
別にいいけど。
そして、運転もしないけれどタクシーに乗ることもしたくないケチです。
そんな時も夫は計算します。
車代(10年乗るとする)、保険代、税金、ガソリン代にかかる費用を足して年月で割ると、タクシーは1ヶ月いくら使えると割り出します。
だから気にせず乗ればいいやんって意味です。
理系なりの優しさでしょうか。
優しさはありがたく頂戴します。
それでもタクシーには乗れませんが。