脱力生活くらぶ

50代専業主婦 ゆるく生きてゆく

計算せずにはいられない人々

思わぬところで骨折してしまった人の話をラジオで聴きました。

冷蔵庫からマヨネーズ(開封したて)を出した時、うっかり足の指の上に落として指を骨折したというものです。

するとその方の旦那様が理系で、落ちたマヨネーズの重力の計算をしだしたというのです。

理系だなぁと思いました。

うちにも理系夫がいるのです。

技術のおじさんです。

「わからんでもないなぁ」と夫が言います。計算してみたくなると。ついでに圧力も。

でもこの場合、どれだけの力で足にマヨネーズが落ちたか教えてくれるよりも、

「大丈夫?痛かったやろ」と言ってもらえる方がモテるということを、ちゃんと息子には教えました。

そこ、間違ってはいけない大事なとこです。

 

ある朝私が起きると、夫が斜め上の空中をじーっと見ながら何か考えていました。

いつもの考える時のポーズです。

手は何やら結んでいるゼスチャーをしています。

机の上には、広告の裏に描いた図形の展開図があります。

「何書いてるん?」と聞くと、

「古新聞を縛るのに、どうやったら上手く縛れるか考えてた」と言います。

ただ古新聞を縛るだけですのに展開図まで描いて。

これはもう職業病でしょう。

「適当でも上手く縛れるで」なんてヤボなことは言わず、「へえ…」とだけ言い、面白いのでそっとしておくことにしました。

 

地震の時も理系夫は計算します。

最初の地鳴りから揺れ出すまで、何秒かかったかを数えています。

それでどのくらい離れた場所の地震か距離がわかると言うのです。

そして、ほぼほぼ当ててきます。

要らぬ特技です。

 

私はペーパードライバーなので全く車を運転しません。

シフトレバーを見て「Nって何?」と姉に質問した時に、「運転はもうやめときや」と静かな声で止められて以来、乗ることを諦めました。

別にいいけど。

そして、運転もしないけれどタクシーに乗ることもしたくないケチです。

そんな時も夫は計算します。

車代(10年乗るとする)、保険代、税金、ガソリン代にかかる費用を足して年月で割ると、タクシーは1ヶ月いくら使えると割り出します。

だから気にせず乗ればいいやんって意味です。

理系なりの優しさでしょうか。

優しさはありがたく頂戴します。

それでもタクシーには乗れませんが。