人には自分のルーツが知りたいと思う時期があるのかもしれない。
「戸籍を遡って調べたい」ある日夫が言いました。
そして意気揚々と神戸に旅立ちました。
お財布を忘れて。あらたいへん。
在来線はICカードで乗りました。
新幹線はネットで予約済み、改札もICカードで通ります。
彼が財布を忘れたことに気がついたのは、新幹線の待合室にいる時でした。
新幹線はもうそこまで来てる。
仕方なく財布を取りに戻るのを諦めました。
「1泊2日paypayの旅in2022」スタートです♪
ICカードには1万4千円チャージがあり、ホテルはすでにネットで予約&支払い済みです。
スマホさえあれば何とかなる、そう思ったんですって。なんともおおらかな性格です。
しかし、とんでもない時代になったものです。財布を持たずに旅が出来るなんてね。
神戸に着いて区役所で戸籍謄本をもらい、paypayでお支払い。
食事も「paypayは使えますか?」と先に聞いてからお店を決めます。
普段の自分なら入らないであろうお店も、paypayが使えるという理由だけで入ったり、そしてそれが美味しかったり。paypay縛りが、いい方に転びます。
神戸市の区役所にある戸籍より、もっと遡って見たい夫は、今度は大阪市の区役所へ。
ご先祖さまは引っ越ししたようです。
でも、この大阪市の区役所ではpaypayが使えませんでした。
え、え、大阪市…。
現金750円がないために、戸籍謄本がもらえない。泣く泣く諦めて帰りました。やっぱり現金もいるよね。そりゃそうよね。
2週間後、今度は財布を持ってリベンジの旅に出た夫、ちゃんと戸籍謄本を持って帰ってきました。
自分のルーツを知ることが出来、満足したようです。めでたしめでたし。
「コンビニで戸籍謄本貰えるよね?」
そんな野暮なことは言わないでおきましょう。
paypay縛りの関西旅は、不自由だったからこそ楽しかったに違いない。思い出てんこ盛り。
皆さん、こんな旅はいかがでしょう?