お店選びに自信をなくしております。この何の役にも立たない連敗の記録を、ブログに書いておきたい。
まず、和食のチェーン店に行きましたら、ピンポンピンポン祭りでした。
お客さんが入って来たら鳴る、あのピンポンピンポンです。入り口付近に人が立っている限り鳴り止みません。
とにかく、ずーっとなり続けています。夕方の混む時間なので止まりません。私は音に神経質なほうですので、気になったら最後です。
我慢だ、我慢するのだ…。そう思えば思うほど、研ぎ澄まされる聴覚。
頭の中はピンポンでいっぱいになる。
エビフライだピンポン。お漬物が美味しいなピンポン。へーそうなんピンポン。お水無くなったわピンポン。ごはんは新米かなピンポン。
ピンポンのことばっかり考えてる自分に振り回される。もはや味などわからない。
帰り際、「もう、このお店とは絶交しようと思う」と夫に告げました。
他のお客さんは気にしてないの?我慢してるだけかな?聞いてみたかった。
次は、中華のお店です。土曜日の夕方だというのに、お客さんがゼロでした。
老夫婦(店側)と私たち夫婦のみ。お店に入ってすぐ、しまったと思いました。
お客の一挙手一投足を見守る店側。なるべく離れた席に座り、小声でヒソヒソ話す私たち。「帰りたい…」内心、そればっかり考えていました。
お店のテレビは、夕方の情報番組が流れています。厨房にいても聞こえるように音量は大きくしてあるので、私たちも強制的にジャニーズ問題を聞かされる。
うーん、ジャニーズ…。聞きたくないな。
老夫婦は、こちらを気にしつつ無言でテレビを見ています。ベテラン夫婦が故の無言。言葉はいらないのです。しーん。
そうかわかった、ここは居間なんだ。知らない人の家の居間で、私たちは夜ご飯を食べているんだ。そう錯覚するほどの居心地の悪さだったので、大急ぎで食べ、逃げるように帰りました。
もう失敗はしたくない。そう思ったので、次の週は下調べをしました。
地元の人が利用すると、グルメサイトのレビューに書かいてあったレストランに決めました。点数も悪くない。
地元に愛されるお店って良いでしょう?信頼出来そう。お客さんもいっぱいいます。席もほとんど埋まってる。今度こそは大丈夫だと確信しました。
そう信じたお店で、私は無味無臭な料理を食べました。あ、無臭は言い過ぎた。無味微臭くらい。
「お店イチオシ!」と書いてあったチキン南蛮は、濃すぎるくらい濃い味だったので、トータルのバランスを考えてのことかもしれない。いや違う、そんなわけない。
「私は今、無味無臭の付け合わせのスパゲッティを食べてるねん」と、念のため夫に報告した。
夫は向かいの席で、ケチャップがうまく混ざらず、ごはんが白いダマになったままのオムライスを食べています。
私は、「お味噌汁も味せえへんねん。もしかして、コロナになったんかもしれへん。だってほら、味覚が無くなるって聞くやん?」と付け加えました。
騙されやすい夫は、「えぇっ!」と驚いた顔をしています。
「赤だしのお味噌汁が、味せえへんことある?コロナ?ほんまに?」と言い夫も飲んだ。「ほんまや…」
もちろん、私はコロナではなかった。そんなことはわかってたけど。
出汁の概念など一切ないお味噌汁を、生まれて初めて飲んだ日。そんな記念日。
ついでに言えば、小鉢も味がしなかった。「お店イチオシチキン南蛮!」以外は無味微臭だった。
本当に地元に愛されてるのかな。あやしいな。グルメサイトも、あまり信用出来ないわと思ったのでした。
今週はいいお店を見つけたい。