引っ越しを、誰にお願いすればいいのかわからない。
昨日、夫が運転する車の助手席に座りながら周りを走る車を見ていた時、アリ2匹が汗をかきかき荷車を引いているイラストが見えました。引っ越し屋さんのトラックです。
引っ越しの仕事にアリ。彼らは最も向いてない仕事を選んだのではなかろうか。汗をかき、辛そうな姿が不憫に思えました。
私は、アリは引っ越しに向いていないと思うと夫に言いました。
すると、小さなアリが荷物を運んでいるところに一生懸命さが出てていいんじゃないかと、いかにも日本人らしい+会社側目線の答えが返ってきた。そうかなぁ。
荷車のサイズの割には大きすぎるアリをじっと見る私。あの人間サイズのアリのお尻はさぞかし大きいんだろうな、などとどうでもいいことを考える。
とはいえ、アリをリアルなサイズにした場合もどうだろう。引っ越しスタッフとして何匹必要か?
トラックに引っ越し屋のイラストを描く時も、リアルサイズだと荷車の周りにおびただしい数の黒い点を描くことになる。そうなると私はもう見ていられない。
私は、オランウータンやチンパンジーが引っ越しに向いているんじゃないかと提案したが、なぜかあっさりと却下された。
手先も器用だろうし、いいと思うけどな。
猫はどうかと夫。猫が自分以外の誰かのために働くことがあるなんて、まさか本気で思ってるわけじゃないですよね?うちの猫を見ていたらわかるはず。と却下。
では、牛はどうかと夫。牛が荷車を引くのがいいと。でも、「牛歩」ってゆっくり進むって意味があるように、仕事が遅いイメージがあるから良くないと思う、と却下。
じゃあ馬にしてはどうかと夫。大草原の小さな家に出てくる幌馬車がいいと言う
。トラックで荷物を運んでいながら幌馬車のイラストとな。なんのこっちゃやな、と却下。
じゃあゴジラにしてはどうかと夫。どんどん案が出てきます。
これには正直驚いたわ。私が爬虫類が苦手だと知っていながら、まさかゴジラを提案してくるとはね。私は一瞬で崩れてしまう夫婦の信頼関係の危うさを知ったのでした。
念のため、ゴジラの大きさを知ってるのかと聞いてみた。東京の街を歩いているところを見た時、ビルより大きかったなと夫は言います。
ビルに埋もれて歩いていたんじゃ迫力が出ないから大きくていいんじゃないか、と映画制作側目線で言ってきましたが、そういうことじゃない。
60年くらい前の東京だからビルは15階建てくらいじゃないかと。なのでゴジラはそれよりちょい大きめだと予想する夫。
「シン・ゴジラ」ってリニューアル版があったけど、あれはゴジラも大きくなってるってことかと尋ねてみました。
だって、大都会東京を甘く見てもらっちゃ困りますよ。どう考えてもビルはこの60年で大きくなったし、そのビル群より大きく作るとなると、ゴジラは今、とんでもないサイズに成長しているってことになるんですから。
2人とも映画の「ゴジラ」を見たことがないから答えは出るはずもなく、「シン・ゴジラ」のシンが「新」って意味なのかも謎のままだったけれど、引っ越しには大きすぎるということだけはわかりました。
煮詰まった…。もう、私たちにはお手上げだわ。