人に気を使いすぎる性格だと言われることがありますが、まさか車にまで気を使う日が来ようとは考えもしなかった。
今月、夫の車が車検だったので、ディーラーが代車を貸してくれたのですが、その代車が予想を裏切ってキレイだった。
代車といえば、たいてい趣深い車と決まっているのに、今回は新しいEV車だ。ちょっと嬉しい。早速その代車に乗って出かけました。
「キレイな代車やなぁ」と私。
「この車、EV車やで」と夫。
私、EV車に乗ったのは初めてかもしれない。機嫌良く乗っていましたら、
「僕はうちの車のほうがいいな、マニュアルミッションやし」と息子。
マニュアルミッション。すぐそうおっしゃいますわね。
洗濯機でいえば、全自動洗濯機があるのに、わざわざ二層式を買うみたいなことかしら?
面倒くさそうです。でも、夫は面倒くさくて良いと言います。
面倒くさいをも楽しみたいのか。丁寧な暮らしか。
「僕はそんなにこの車カッコいいと思わへんけどな。父ちゃんの車のほうが好きやわ。僕やったら買わへん」と、罪のない代車をディスります。
うちの車よりもずっとお高いこの車、「買わへん」ではなく「買えへん」ほうなのよ、息子。
まずは母として、子の失礼な発言にフォローを入れねばならない。
「そんなことないない。いい車やわ。ほら、内装も素敵じゃないこと?私はいいと思うわ。おほほ」などと、ドアの内側をさすりながら褒めちぎる。
ドライブレコーダーが付いてると思っているから、「音も静かやわー」とたたみかける。
いつでもどこでも録画されてたり、録音されてたりする世の中、油断してはいけないのだ。
そして、私が散々ヨイショした後、ドライブレコーダーは付いてないと知らされた。早よ言って。
私は車に興味などない。前に乗っていた自分ちの車も「白」というぼんやりした認識であったため、よく間違えた。
「買うものあるから先に車に行っといて」と言い、自分だけ後で駐車場に戻る場合、間違えて他人の車のドア取っ手をガチャガチャ引っ張るなんてことになる。
開かないので焦る。ガチャガチャ。
「こっちこっちー」と遠くで夫と息子に呼ばれ間違いに気づくのですが、これもドライブレコーダーに映ってしまっているのかしら?
「マークXジオ(うちの車)とプリウス(よその車)、似てるか?」と息子は言うけれど、そっくりではないか。白くて。
白は間違えると散々言ったからか、今はこげ茶色になった。おかげで間違えなくなった。そしてうちの車にもドライブレコーダーがつきました。決して油断はできない。