脱力生活くらぶ

50代専業主婦 ゆるく生きてゆく

新入社員特集で遊ぶ

毎月配られる、夫の会社の社報なんぞ、興味のある内容は一切出てこないので、速攻で雑紙(ゴミ)入れにポーイなのですが、新入社員紹介が載るこの時期だけは楽しみで仕方がない。

その新入社員特集ページには、写真がずらりと並んでいて、名前と所属先の他に、これから始めたいことや趣味などが書かれている。若人たちの清々しいことったらない。

写真のポーズは自由らしく、ピースやガッツポーズが並ぶ中、「どうした?」と尋ねたくなるような、オリジナリティー溢れるポーズをキメてくる人もいる。

長い時間をかけて読み込む。

今回は「息子の嫁に欲しい」をテーマにする。

これから始めたいこととして、料理と書くお嬢さんは多い。理由は節約のためとか、一人暮らしでも食生活をきちんとしたいなど、真面目な人柄が滲み出た言葉に感心する。立派だなぁ。

でも違う。真面目な嫁に息子がめためたに怒られる未来が見える。

次はスポーツ系のお嬢さんを探してみる。スノーボードボルダリング、ヨガ、サイクリング、ジョギングを始めたいと書くお嬢さんたちがいた。

超インドア派の息子に、スノーボードボルダリングはキツかろう。

ハードな運動についていけない未来が見える。かといってヨガもどうだろう。

心も体も鍛え上げる、ストイック代表のヨガ。自分に厳しい人は他人にも厳しいのではなかろうか。

めためたに怒られる息子を想像すると泣ける。運動系もどうだろうという気がしてきたわ。

そうだ、リケジョがいいんじゃないかしら?だって、リケジョって素敵だと思わない?パソコンだって、何ちゃらかんちゃらの設定や接続だって、夫に頼らず全部自分で出来てしまうのだから。

そんな奥さんを知っているのです。

「このお嬢さんは理系?」と夫に尋ねる。息子の嫁を探していると説明する。

「リケジョ気強いで」と夫。

それは困る。きっと息子は叱られる。

優しいお嬢さんはいないのか?

結局、人柄は人相に出んじゃないかと閃いた私は、次は見た目で優しそうな人を探すことにした。

いたいた。両エクボがかわいいお嬢さん。趣味は絵を描くことらしい。もうこの子に決めた。早寝早起きを頑張ると書いてある。そういうとこもかわいいではないか。

「S子ちゃんを見守っていこうと思う」と夫に告げた。たぶん「何で?」と思っているだろうけど気にしない。

次は、自分が同僚なら気分が上がりそうなイケメンを探すが、驚くほどにシュッとしたイケメンがいない。私にはもう、会社に行く楽しみがない。

イケメンの楽しみはないので、友達になるならという設定で探すことにする。

始めたいことや趣味を見てみよう。

始めたいことに、貯金なんて書く人はやだわ。TOEICの勉強なんて人もつまらない。真面目か。

筋トレもムキムキにする人は怖いし、若いのに資産運用なんて書く人もどうなのかしら。むつかしいわ…。

そんな中、私が釘付けになったのが、「焚き火と燻製」と書いたKくん。

燻製て。彼はいったい何を燻(いぶ)すのかしら?どこで燻すの?1人で燻すの?

俄然、興味がわく。

新入社員には到底見えないオヤジ感てんこ盛りのルックスは、全然好みじゃないけれど、面白そうなので友達になるなら彼しかいない。ピースではなくガッツポーズなのもちょうどいい。

あぁ、今年も楽しかった。