脱力生活くらぶ

50代専業主婦 ゆるく生きてゆく

資源ゴミ回収センター

先日、資源ゴミを捨てに行きました。

ビン、缶、プラ、雑紙、ダンボール、古着等、皆さん、たくさんのゴミを車に乗せてやって来ては、決められた場所に捨てて帰って行きます。

車でしか行けないところにあるにも関わらず、その回収センターは人気で、いつもたくさんの人がいます。

日曜日以外は開いているし、車を停めるところが広いので便利が良いのです。

問題はひとつ。そこで働くおじいさん達が怖い。

怖い人のみ採用されるのか、働くうちに怖くなるのかは謎ですが、捨て方が悪い人がいようもんなら、荒めの大声で指導が入ります。

熱心が故の厳しさ。あれも愛だと信じたい。

お正月明けでいつもより人が多いからか、イライラと殺気立つおじいさん達。怒られたくないので皆小さくなって捨てています。

「これ、金属が入っとるやないか!」と骨組みの一部が金属で出来たプラスチックの置物を持って来た奥さんが怒鳴られている。

分解出来なさそうな小さな置物ひとつにピリつくゴミ会場。皆、黙々と作業を続けます。

私はといえば、ビンと缶をせっせと捨てた後、イワタニカセットボンベの空き缶を片手に、カセットボンベの捨て方が書かれた看板を読んでいました。

なになに、スプレーは必ず使い切ってから捨てるとな。穴は開けなくて良いと。そういえば以前、穴を開けると中のガスが出るから、作業する人が危険だって聞いたことあるな。ここにもそう書いてある。なるほどなるほど、などと熟読しておりました。

「スプレーそこに捨てて!」

「スプレーそこに捨てて!」

後ろから聞こえるムチの音。愛のムチだ。

私がぼんやり立って呑気に看板を読んでいたからだろう。語気の荒さで怒っているのがわかります。

私に言ってることはすぐにわかりました。だってスプレー缶の前には私しかいないから。

そっと振り返ると、イライラした怖い顔のおじいさんがこっちを見ていました。そして、大きな声でもう一度言う。

「スプレーそこに捨てて!」

あらぁ、怒ってはるわぁ。

うららかな新春の昼下がりに振り下ろされる愛のムチ。愛が重いわ。

それからワタシ、ゴミは自分のタイミングで捨てたいわ。別にのんびりしててもいいと思うしさ。

そのおじいさんの横には、心配そうな顔をしてこっちを見ている夫がいる。

「どうしたん?」と夫は心配そうに私に聞くが、私はイワタニカセットボンベを持って立っているだけで怒られるという状況が妙にツボにはまる。

51歳、こんなに全力で怒られることってある?ないよね。

そう思えば思うほど笑いが込み上げてくる。あっはっは。つられて夫も笑う。

「面白なってもうたん?」と聞く夫に向かい、「いひひひ、あっはっは」と笑いが止まらない。

笑っているとまた怒られそうなので急いで車に乗り、ふたりで大笑いしながら帰りました。

これが私たちの初笑い。どうです、うらやましくないでしょう?

2024年、もう怒られない年にしたい。