「次の年休で行きたいところがあるねん」と夫が言いました。詳しい内容は言わない。
夫は気功のようなものを習っていたことがあるので、それ系かと聞いてみた。何て答えたと思います?
「そんな感じかなぁ。なんか、波動のいい水をいただけるねんて」と言ったのです。
はぁぁ?ですよね。何だその怪しさしか感じない講習は。波動のいい水?
私は座り直し、いろいろ聞いてみることにした。
まずは講習案内を見せなさいと。ざっと見たところ、宗教とスピリチュアルの合わさったもののようだった。何の宗教かは書いていない。
自称宇宙人という人の、人生観がひっくり返るようなありがたいお話が聞けるそうな。他にもいろいろと突っ込みどころ満載の内容だった。
ちなみに13000円、支払い済みです。
自分で稼いだお金だからどう使おうが自由だろう。そう思うから今まで習い事は機嫌良く送り出してきました。その開催地が東京でも大阪でも泊まりでも。
けれども、今回は何か違う。一回限りでは終わらない気がした。
私は自分のカンを信じてる。
「波動のいい水をいただけるって、これを読んで怪しいなと思わへんかったん?」と夫に尋ねてみた。もう、犯人への尋問になっていたと思う。
頷く夫。怒られた仔犬のような顔をしています。
「怪しいなと思わなあかん」と私。怒りの炎を背にしつつ、気持ちを抑えるのって大変だ。
「そんなに純粋でどうするん?なんで怪しいと思わへんの?」と私。
「ほんまに波動のいい水ってあるらしいで」と夫。そんなもんあるわけがない。水は水だ。
そういえば、前にも波動共鳴がなんちゃらかんちゃらって言ってたな。人にも物にも波動があって、同じ波動が共鳴するとか。理系の人だとわかるんでしょうか?私は文系だから全然わからない。
波動ではなく、私の血圧が上がるのがわかった。瞬間沸騰。私が笛吹ケトルなら大きな音で「ピィー!」と叫んでいたところだ。人間で良かったわ。
Kちゃんに、最近イライラしたことは何かと聞かれたことがあるけれど、まさに今がその時だ。
波動が何だ。波動のいい水をもらったらどうなるってんだ。波動は自分で上げるものじゃないのか?
言いたいことだらけだったが「次に何かに申し込みたいと思ったら、まずは私に見せなさい」とだけ伝えた。
今回の講習はキャンセルするらしい。当たり前だ。反省するがいい。
炎を背にして怒る女性をお願いしたら、AI先生、暖炉を描いちゃいました。さすがだ。