脱力生活くらぶ

50代専業主婦 ゆるく生きてゆく

おそろしいほどのダメ出し

「もう、そのズボンは家用にしいや」

ファッションに興味のない親子(私と息子)に姉が言います。

息子のいっちょうらのズボンのことです。さらに言います。

「裾のすぼんだズボンは、はいたらあかん。そういうのは、ももから細っそい細い足の人がはくねん。今は裾が太めが流行りやで」

これは初耳です。太めの裾ですか。息子は標準体型もも張りタイプです。

「僕のいっちょうらやのに…」と息子。

さらにトレーナーにもチェックが入ります。背中の部分に絵があるタイプで、息子のお気に入りです。絵の部分をじーっと見る姉。

「まあ、これはいいか」その言葉にほっとしていたら、「学校始まって、しばらく経ったころなら着ていってもいいけど、最初は無難な無地で」と横で姪が言います。

うろたえる親子。むつかし過ぎる…。

あわてて服を買いに行くことになりました。「大学生はGUでいい」と姪が言うので、4人でGUへ。

お求めやすいお値段に感激しながら、裾の太めのズボン(パンツって言う?)やら、シャツ、上衣などを探します。そして、いちいち姪を呼びます。言われるままに9点購入。

靴も買うことにしました。

「その靴はほかして帰り」と息子の履いているスニーカーを指差して姉が言います。

「これ気に入ってるねん」と抵抗する息子。もう6年履いています。

店があっても、まめつぶ商店(どうぶつの森)くらいの品揃えしかない田舎町に住んでいる私たち、よりどりみどりの状況に舞い上がります。ショッピングが楽しいって素敵だと思わない?

ついでに、ちらっと靴屋さんのお兄さんのズボンをチェックしてみる私。確かに皆、裾の太いズボンを履いている。太過ぎると言ってもいい。ほんとにこういうのが流行ってるわけね。了解了解。

そのお兄さんの接客がまた素晴らしかった。

「27センチを試着したい」と息子がお願いして、履いてみると少し小さかった。

「ちょっと小さいな…」と息子がつぶやいたその時には、もう27.5センチの靴紐を緩めて履かせる準備をしています。

最初から小さいとわかっているから、頼まれてないけど持ってきていたのだ。

「この子、出来る子やな…」思わずつぶやく。

靴も2足購入して、やれやれこれでいいわと思っていたら、容赦なく次の指摘が入る。

「そのメガネ(息子の)は何でそれにしたん?」と姉。

「丈夫そうやろ?」と私。

「細いフレームのメガネを買い」と姉は言う。もうしんどい…。

「また今度にするわ」と言って帰りました。

ファッションってむつかしいね。そもそも流行に乗らねばならんのかという問題もあるけどね。服は自分の好きなもの着れば良いのでは?そうでないと、皆が同じ格好をすることになるんじゃないかしら。アメリカの人、冬でもアロハを着ていたよ。

なんて言いながら、メガネも買うと思う。日本人だもの…。