「携帯の調子が悪いねん」と母が言います。画面がすぐ横向きになるんだそう。
「今日、JCOMに行って見てもらおうかと思ってるねん」と。
私、ピンときちゃった。
「寝ながら携帯見てたんちゃう?」と聞いてみた。
「何でわかったん!?」と母。私のことを特殊能力がある人間かのように驚いている。でも、携帯電話ってそういうものですわよね。JCOMに行く前に気がついて良かった。
「トイレットペーパーがもうないぞ」と父が言います。買い置きがなく、あとひと巻きで終わりだと。ひーーと巻き!
食品は小さな島の商店を営めるほどの在庫を抱えているというのに、トイレットペーパーはあとひと巻き!恐ろしいこと。
「これからトイレットペーパーは生協で頼んだら?」と言ってみるが、好みの物がないらしい。こだわりが強い。
指定の柔らかいダブル巻きを、息子が買いに走りました。
母が私に建物共済の話をします。
25年の建物共済を勧められてるが、自分は75歳だから100歳まで年間14万円づつ払うことになるが、そこまで生きる自信はないと。
そう答えたら、「お孫さんに引き継いだらどうか」と言われたと。母が死んだあとは孫が掛金を年間14万円払い、満期になったら孫がお金を受け取るということらしい。
「75歳の人に25年の保険を勧めるなんて、その人は信用出来へん」と私。何でそこに孫が出てくるのだろう。もう腹が立っている。
「こんなヨレヨレの家で、誰も住む予定もないのに、年間14万円も払い続けるなんて孫も可哀想やで」言葉も強くなります。
「そやけど、あの支店長は悪い人ちゃうで」となぜか支店長をかばう母。意味がわかりません。
まだ、なんとか暮らせているだけいいのかもしれませんが、お年寄りの2人暮らしは大変なのでしょう。多すぎる食品の在庫も不安だからか…。
私は家が遠いし、近所に住む姉は適度に距離を取っている。
たまにしか会わない私は、親のテンポの早い老いについていけず、驚いたり腹が立ったり。こういうの、あるあるでしょうか。